これからの銀行セクターはどうなる?
前述のコラム
REIT買取のための官民共同ファンド設立へ
ETF裏話 (承前)
ETF裏話 (TOPIX連動ETF転換政府保証債?)
ですが、実はすべて同じことが書いてあります。
○○することによって、銀行を救済しよう
という思惑が見え隠れする、ということです(邪推含む)。
ETFスキームについては 政府からではなく
経団連からの提唱なのでやや別ですが、
効果としては同じことがいえますね。
銀行というものは経済の大動脈なので
政府としてはとにかく死んでもらっては困る、ということです。
政府からの資金援助が受けられるセクターとして
1615 東証銀行業株価指数連動型上場投資信託
は流動性もあり、人気ETFのひとつです。
もっとも、今は世界的な金融危機ですから、
このETFの中身も良いとはいえません。
もし銀行を買われるというのなら
東証銀行業ETFを構成している銀行を調べて、直接、個別銀行株を買ってみる
なんていかがでしょうか?
メガバンクの中でも投資銀行ではなく
商業銀行路線を行く三井住友と上位地銀あたりを中心に物色してみてください。
参考に、東証銀行業ETFの組入上位10銘柄を書いておきます。
| 順位 | 銀行銘柄 | 組入率 |
| 1 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | 26.3% |
| 2 | 三井住友フィナンシャルグループ | 13.3% |
| 3 | みずほフィナンシャルグループ | 10.5% |
| 4 | りそなホールディングス | 5.5% |
| 5 | 住友信託銀行 | 3.1% |
| 6 | 横浜銀行 | 2.9% |
| 7 | 静岡銀行 | 2.7% |
| 8 | 千葉銀行 | 1.8% |
| 9 | 常陽銀行 | 1.7% |
| 10 | 中央三井トラスト・ホールディングス | 1.5% |
個人的には、銀行に対して公的資金を注入することは、基本賛成です。
国民の税金を投入しても、銀行がやがて莫大な利益を上げるようになれば
政府は値上がり益を得ることができ、結果、国民のためになる。
と考えていますし、
銀行がやがて莫大な利益を上げるようになれば
巨額の法人税収入を政府は得ることができる。
という効果があるからです。
この考え方のおおもとには、
銀行というものは経済の大動脈である。
銀行がやがて莫大な利益を上げるようになるならば。
という2つの大前提があるわけです。
銀行への公的資金注入には賛成ですが、
「銀行がやがて莫大な利益を上げるようになるか」
については、不安な要素があると感じています。
2006年3月期の三菱UFJの利益はトヨタに次ぐ約1兆2000億円。
当時は、それでもまだ、日本の銀行のROE(株主資本利益率)は
欧米の銀行に比べてずいぶんと劣ると指摘されていました。
日本よりもむしろ欧米では、銀行は他業種よりも優位にある
成長セクターとみなされていました。
その背景には、サブプライムローンとかCDSによる
莫大な利益の源泉があったわけですがね。
サブプライムローン関連の収益源を失い、
公的資金の注入によりリスクテイクできなくなった現状では、
もはや銀行は成長産業とはいえなくなってしまったのです。
銀行がやがて莫大な利益を上げるようになるには、
あと何十年待てばいいんでしょうね。
しかし一方で、銀行セクターが、また新たな収益源を開発して
成長産業に舞い戻る可能性もあるわけです。
また、過度にリスクテイクしすぎて、
再び税金納めだす前に巨額赤字→公的資金注入
とかやらかすんじゃないかと、銀行の未来に一抹の不安を持っております。
それでも、公的支援が注入されるとなると、株価はきっと上がるんでしょうけどね。
銀行は報道もよくされ、相場の牽引役にもなることも多く、
地元銀行株は、心理的に買いやすかったりします。
公的な支援などがあれば、上昇基調に向かうでしょうが、
あまり銀行セクターに長期間ウエイトを置きすぎるのはオススメできません。
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